猫の抜け毛が増える原因

猫の毛には、皮膚を守ったり体温を維持したりする役割があります。全身に生えている毛が抜けるのは言わば“生理現象”です。
ではなぜ抜け毛に悩まされる飼い主さんが多いのでしょうか?
ではなぜ抜け毛に悩まされる飼い主さんが多いのでしょうか?
換毛期
猫は年に2回、毛が生え変わる時期があります。これが「換毛期」で、冬毛から夏毛へ、そしてまた冬毛へと変化するのです。
特に抜け毛が目立つのは上毛と下毛の2層の毛並みを持つ「ダブルコート」の猫種です。毛の層が分かれていない「シングルコート」の猫種よりも抜け毛が多く、お手入れが大変だと言えます。
しかし、シングルコートの猫であっても、換毛期がないわけではありません。いずれにせよ、抜け毛対策としてのお手入れは必須となります。
特に抜け毛が目立つのは上毛と下毛の2層の毛並みを持つ「ダブルコート」の猫種です。毛の層が分かれていない「シングルコート」の猫種よりも抜け毛が多く、お手入れが大変だと言えます。
しかし、シングルコートの猫であっても、換毛期がないわけではありません。いずれにせよ、抜け毛対策としてのお手入れは必須となります。
ストレス
猫はストレスに敏感な動物。何らかの原因でストレスを感じ、抜け毛につながている可能性があります。
<ストレスの原因の一例>
ストレスが原因の抜け毛の場合、一部分の毛がごっそり抜けてしまい、ハゲができてしまうことも。また、抜け毛のほかにもマーキング行動や夜鳴きなどほかのストレス行動があらわれる場合もあります。
<ストレスの原因の一例>
- 引っ越し
- 新しい家族が増えた
- 模様変え
- 家の周りに外敵(野良猫)がいる
ストレスが原因の抜け毛の場合、一部分の毛がごっそり抜けてしまい、ハゲができてしまうことも。また、抜け毛のほかにもマーキング行動や夜鳴きなどほかのストレス行動があらわれる場合もあります。
病気
ダニや真菌、毛づくろいのし過ぎなどで皮膚炎を引き起こし、それが原因で抜け毛につながっている可能性があります。
かゆがっている、皮膚に赤みがあるなどの症状がある場合にはすぐに病院に行きましょう。
かゆがっている、皮膚に赤みがあるなどの症状がある場合にはすぐに病院に行きましょう。
猫の抜け毛対策3選

多少は仕方ないとは思いつつ、やはり抜け毛の掃除は大変ですよね。ここでは少しでも猫の抜け毛を減らす方法をご紹介します。
ブラッシング
手軽で日常生活で行いやすい抜け毛対策は日々のブラッシングです。短毛種であれば週に3~4回、長毛種であれば1日2回を目安に行います。
頭のほうから背中、お尻にかけて優しくブラッシングするのがコツです。大きな毛玉やもつれなどは無理にほぐそうすると皮膚を傷めてしまうので、トリミングサロンで取り除いてもらうようにしましょう。
また、今までほとんどブラッシングをしてことがない猫の場合、ブラシを怖がったり嫌がったりすることがあります。その場合は無理に行わず、少しずつ慣れさせていくようにしましょう。ブラッシング後にご褒美としておやつをあげるのもおすすめです。
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頭のほうから背中、お尻にかけて優しくブラッシングするのがコツです。大きな毛玉やもつれなどは無理にほぐそうすると皮膚を傷めてしまうので、トリミングサロンで取り除いてもらうようにしましょう。
また、今までほとんどブラッシングをしてことがない猫の場合、ブラシを怖がったり嫌がったりすることがあります。その場合は無理に行わず、少しずつ慣れさせていくようにしましょう。ブラッシング後にご褒美としておやつをあげるのもおすすめです。
シャンプー
基本的に猫にシャンプーは必要ありませんが、抜け毛を一気に洗い流すために、月に1度程度シャンプーをするのも抜け毛対策に有効です。
シャンプーですべての抜け毛を取り切れるわけではありませんが、かなりさっぱりするでしょう。
注意点としては、嫌がる猫に無理やり行わない、シャンプー後はしっかり乾かすということに気を付けてください。
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シャンプーですべての抜け毛を取り切れるわけではありませんが、かなりさっぱりするでしょう。
注意点としては、嫌がる猫に無理やり行わない、シャンプー後はしっかり乾かすということに気を付けてください。
カット
長毛種の場合は毛を短くカットして、抜け毛を目立たなくするという方法もあります。特に夏は見た目も涼し気になるため、短く刈り込む飼い主さんが多いようです。
しかし、生えそろうまで時間がかかったり、皮膚に直接紫外線が当たることによって皮膚炎を引き起こしたりというデメリットも。
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しかし、生えそろうまで時間がかかったり、皮膚に直接紫外線が当たることによって皮膚炎を引き起こしたりというデメリットも。
猫の抜け毛対策おすすめグッズ4選

ブラシ
短毛種には獣毛ブラシやラバーブラシ、長毛種にはスリッカーブラシやコームが使いやすくておすすめです。
また、週1回のスペシャル抜け毛ケアとして、抜け毛専用ブラシを使うのもよいでしょう。ただし、抜け毛専用ブラシは使いすぎると毛がスカスカになってしまったり、皮膚が傷ついてしまったりします。抜け毛がよく取れるからと言って、毎日使うのはやめましょう。
また、週1回のスペシャル抜け毛ケアとして、抜け毛専用ブラシを使うのもよいでしょう。ただし、抜け毛専用ブラシは使いすぎると毛がスカスカになってしまったり、皮膚が傷ついてしまったりします。抜け毛がよく取れるからと言って、毎日使うのはやめましょう。
FURminator (ファーミネーター) 小型猫 S
アンダーコート除去の画期的なアイテム!抜け毛を最大90%取り除き、ヘアボールをできにくくします。 抜け毛でお困りの飼い主様のお悩みを解決します。
シャンプー
猫のシャンプーは低刺激で香りが強すぎないものがおすすめです。
子猫から慣れさせておくと、成猫になってからも楽にシャンプーができるため、子猫~成猫まで使えるものを選ぶとよいでしょう。
子猫から慣れさせておくと、成猫になってからも楽にシャンプーができるため、子猫~成猫まで使えるものを選ぶとよいでしょう。
抜け毛取り
抜け毛対策をしてもどうしてもカーペットやソファなどに猫の毛はついてしまうもの。粘着ローラーでは取りにくい素材のものもありますよね。
そのような場合には専用の抜け毛取りを使うと便利です。
スポンジのような素材で、猫の抜け毛が気になる場所をこするだけで、簡単に抜け毛を集めることができます。
そのような場合には専用の抜け毛取りを使うと便利です。
スポンジのような素材で、猫の抜け毛が気になる場所をこするだけで、簡単に抜け毛を集めることができます。
ペット用洗剤
ペット用品専用の洗剤で、洗うたびに抜け毛が取れやすくなる離毛効果があります。ペットが洗濯物をなめての安全な消臭成分が配合されていて、におい対策も同時にできるのがうれしいポイント。
猫の抜け毛は放置するとトラブルになる

「抜け毛のお手入れは面倒」と考える人もいるかもしれませんが、放置すると猫の健康を脅かすトラブルの原因になってしまいます。
ノミやダニの発生原因に!
動物や人間に付着する害虫は、抜け毛やフケのような皮膚片が大好物。抜け毛の放置は、ノミやダニが繁殖するのに最適な環境を作り出してしまいかねません。
皮膚のかゆみやアレルギー性皮膚炎の原因になるため、定期的なお手入れで「毛に付着させない・繁殖させない」対策が必要です。
皮膚のかゆみやアレルギー性皮膚炎の原因になるため、定期的なお手入れで「毛に付着させない・繁殖させない」対策が必要です。
抜け毛が除去されないと皮膚トラブルの原因に
抜け毛がくっついたままになると、汚れが溜まり細菌や真菌が繁殖しやすくなります。その結果、かゆみや赤み、ただれのような皮膚トラブルに発展してしまうこともあるのです。
猫が抜け毛を飲み込んじゃう?
猫は自分で毛づくろいをしている最中、被毛を飲み込んでしまうことがよくあります。
健康な猫の場合、胃の中に入った毛玉は便となって排泄されたり、吐き出したりするため、さほど問題ではありません。
しかし、長毛種や飲み込んだ毛をうまく排出できない猫の場合、おなかの中で飲み込んだ毛が絡み合い、毛球症や胃炎、食道炎になるリスクがあります。
猫草を与えたり、毛を排出しやすくする効果があるフードを与えて対策しましょう。
健康な猫の場合、胃の中に入った毛玉は便となって排泄されたり、吐き出したりするため、さほど問題ではありません。
しかし、長毛種や飲み込んだ毛をうまく排出できない猫の場合、おなかの中で飲み込んだ毛が絡み合い、毛球症や胃炎、食道炎になるリスクがあります。
猫草を与えたり、毛を排出しやすくする効果があるフードを与えて対策しましょう。
毛が抜けにくい猫種はいる?

猫と抜け毛は切っても切り離せない関係にありますが、そのなかでも“毛が抜けにくい”猫はいるのでしょうか?
代表的な猫種7つをご紹介します。
代表的な猫種7つをご紹介します。
短毛種のシングルコートの猫種7選
ベンガル

野生のベンガルヤマネコとイエネコの交配で生まれた短毛種で、ヒョウ柄に似た美しい模様を持っています。
短毛種の中でも特に柔らかい毛質をしていますが、シングルコートのため抜け毛は比較的少ないと言えます。
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短毛種の中でも特に柔らかい毛質をしていますが、シングルコートのため抜け毛は比較的少ないと言えます。
シャム(サイアミーズ)

顔回りや耳、手足やしっぽに特徴的に表れるポイントがチャーミングなシャム。
短毛で下毛が少ないため、お手入れが楽でアレルギーになりにくい猫としても知られています。
短毛で下毛が少ないため、お手入れが楽でアレルギーになりにくい猫としても知られています。
デボンレックス

大きな立ち耳とゆるくウェーブしたシングルコートの巻き毛が特徴の猫種です。
その毛質の特徴から、「プードルキャット」と呼ばれることもあります。
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その毛質の特徴から、「プードルキャット」と呼ばれることもあります。
コラット

シルクのように輝くシルバーグレーの毛並みが見事なコラット。
短い毛が体に密着するように生えていますが、シングルコートのため抜け毛はそこまで多くありません。
短い毛が体に密着するように生えていますが、シングルコートのため抜け毛はそこまで多くありません。
シンガプーラ

「世界最小の猫」と言われる小型の猫種で、短くシルキーな被毛と「ティッキング」と呼ばれる模様が特徴です。
アンダーコートがないため、やや寒がりな傾向にあります。
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エジプシャンマウ

古来よりエジプトに生息していたとされる短毛猫で、独特のスポテッドタビー模様を持ちます。
ほっそりとした体形に、光沢のある滑らかな被毛が生えそろっています。
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ほっそりとした体形に、光沢のある滑らかな被毛が生えそろっています。
トンキニーズ

シャムとバーミーズの掛け合わせで生まれたトンキニーズ。
ミンクの毛に例えられるほどの手触りがよく、つややかな短毛を持っています。
ミンクの毛に例えられるほどの手触りがよく、つややかな短毛を持っています。
長毛種にもシングルコートの猫種はいる!
これまで紹介してきたのはいずれも短毛種ですが、実はメインクーンやターキッシュアンゴラ、ターキッシュバンなどは長毛でもシングルコートを持つ猫です。
ダブルコートの長毛種と比べると抜け毛は少なくなりますが、毛が長い分、短毛のシングルコートよりはお手入れに時間がかかると考えてください。
ダブルコートの長毛種と比べると抜け毛は少なくなりますが、毛が長い分、短毛のシングルコートよりはお手入れに時間がかかると考えてください。
雑種の猫はどっち?
色んな猫種の血を引く雑種猫は、長さも毛質もそれぞれです。
ダブルコートもシングルコートも存在していますが、基本的に日本にいる雑種猫はダブルコートが多い傾向です。
ダブルコートもシングルコートも存在していますが、基本的に日本にいる雑種猫はダブルコートが多い傾向です。
ヘアレスキャットの猫種6選
毛が抜けにくい猫のほかにも、“ヘアレスキャット“と呼ばれる、毛が少ない猫種も存在します。
ここでは、個性豊かなヘアレスキャット6種をご紹介します。
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まとめ

以上、猫飼いさんたちを悩ませる抜け毛について、詳しく解説しました。
「猫を飼いたいけれど、どうしても抜け毛が気になる」という方は、シングルコートで抜け毛が少ない猫種を選び、適切なお手入れと対策を行うことが一番の解決策です。
日々のブラッシングは、抜け毛対策であると同時に、猫とスキンシップをはかる大事な機会でもあります。短毛と長毛、それぞれに適したお手入れグッズを用意し、ブラッシングを習慣化するとよいでしょう。
ぜひこの記事の内容を参考に、正しい抜け毛対策を行ってくださいね。
「猫を飼いたいけれど、どうしても抜け毛が気になる」という方は、シングルコートで抜け毛が少ない猫種を選び、適切なお手入れと対策を行うことが一番の解決策です。
日々のブラッシングは、抜け毛対策であると同時に、猫とスキンシップをはかる大事な機会でもあります。短毛と長毛、それぞれに適したお手入れグッズを用意し、ブラッシングを習慣化するとよいでしょう。
ぜひこの記事の内容を参考に、正しい抜け毛対策を行ってくださいね。