猫が好きな音

猫が心地良いと感じる音は、高くて柔らかい音だといわれています。人間には不快だと感じるほど高い音でも、猫にとっては好きな音である可能性が高いのです。
一般的に猫が好きだといわれる音は次の通りですが、猫によって好みはさまざま。音にまつわる出来事がうれしいことだったのか、嫌なことだったのかなど経験によって好き嫌いが分かれることもあるでしょう。
一般的に猫が好きだといわれる音は次の通りですが、猫によって好みはさまざま。音にまつわる出来事がうれしいことだったのか、嫌なことだったのかなど経験によって好き嫌いが分かれることもあるでしょう。
高い音
猫が好きなのは、高くて小さな音です。鈴の音が鳴るおもちゃや、女性のように高くて柔らかい声を好む傾向にあります。
高い音が聞こえると、反応して耳をピクピクと動かす姿が見られるでしょう。
高い音が聞こえると、反応して耳をピクピクと動かす姿が見られるでしょう。
猫の鳴き声
猫はほかの猫の鳴き声に敏感に反応します。猫の鳴き声は人間の声よりも高い音のため、本能的に心地良いと感じるのかもしれません。
鳥の鳴き声
鳥の鳴き声は、猫の本能がかき立てられる音。外から聞こえる鳥の鳴き声に目を丸くして、探すようなそぶりを見せるでしょう。
ビニールの音
猫はビニールのカシャカシャ音が好きな子が多いです。ネズミや小動物が動くときに出す音と似ていることが、猫の興味を引く理由だと考えられています。
スーパーのビニール袋などにじゃれて遊ぶのが好きな猫も多いようですが、誤飲には十分に注意し、必ず飼い主の目の届く範囲で遊ばせてください。
カシャカシャ音が鳴るおもちゃも販売されています。
スーパーのビニール袋などにじゃれて遊ぶのが好きな猫も多いようですが、誤飲には十分に注意し、必ず飼い主の目の届く範囲で遊ばせてください。
カシャカシャ音が鳴るおもちゃも販売されています。
飼い主の声
猫は、飼い主の声が大好き! 一緒に暮らし、信頼できる存在である飼い主の声は、猫にとって何よりも安心できるものです。
たくさん話しかけてあげることで、猫の気持ちが満たされます。飼い主の声が聞こえると近づいてきたり、喉をゴロゴロと鳴らしたりすることもあるでしょう。
このときもいつもよりも少し高い声を意識するとより、効果的です。
たくさん話しかけてあげることで、猫の気持ちが満たされます。飼い主の声が聞こえると近づいてきたり、喉をゴロゴロと鳴らしたりすることもあるでしょう。
このときもいつもよりも少し高い声を意識するとより、効果的です。
猫が嫌いな音

好きな音があるように、猫には嫌いな音もあります。愛猫家としては、嫌いな音はできるだけ避けてあげたいものですね。
低い音
低い音は動物が威嚇するときの声に似ているため、本能的に苦手だと感じます。低い音がすると、逃げるように隠れて危険から身を守ろうとします。
男性より女性を好む猫が多いのは、男性の声が女性よりも低いことに理由があるのでしょう。
男性より女性を好む猫が多いのは、男性の声が女性よりも低いことに理由があるのでしょう。
ドライヤー・掃除機
総じて猫は大きな音が苦手なため、ドライヤーや掃除機を使うと怖がって逃げてしまうことがあります。
飼い主が何度も使用することで、慣れる猫もいます。しかし、使うたびに驚いてしまう猫の場合は、ドライヤーは別室で使う、音の小さい掃除機に変えるといった配慮は必要になるかもしれません。
飼い主が何度も使用することで、慣れる猫もいます。しかし、使うたびに驚いてしまう猫の場合は、ドライヤーは別室で使う、音の小さい掃除機に変えるといった配慮は必要になるかもしれません。
雷
雷が鳴るとソワソワする、隠れるといった行動を見せる猫がいます。普段と違う状況に、恐怖を抱いているのです。大きな音に驚いて部屋の外に出てしまうことがあるので、脱走対策をしておくことも大切です。
飼い主が怖がったり、悲鳴を上げたりすると猫の恐怖心を助長してしまいます。雷が鳴っても、猫の前ではできるだけ平常心を心がけましょう。
飼い主が怖がったり、悲鳴を上げたりすると猫の恐怖心を助長してしまいます。雷が鳴っても、猫の前ではできるだけ平常心を心がけましょう。
スプレーの音
消臭剤やヘアケア剤などのスプレーから発せられる「シューッ」という音は、猫にはヘビが威嚇する声に似ていると感じるようです。危険だと判断し、逃げ出す猫もいます。
音もそうですが、スプレーに含まれる成分が猫に悪影響を及ぼす場合もあるので、スプレーを使用する際は、猫から離れた場所で、換気をしながら使用しましょう。
音もそうですが、スプレーに含まれる成分が猫に悪影響を及ぼす場合もあるので、スプレーを使用する際は、猫から離れた場所で、換気をしながら使用しましょう。
猫は耳がいいの?

好きな音、嫌いな音に敏感に反応するのは、猫の聴力が非常に優れているからです。五感の中で聴覚をもっとも頼りに行動し、優秀な聴覚を持つ犬の2倍も発達しているといわれています。
猫の聴覚は人間の3倍
猫の可聴領域は人間の3倍以上あるといわれ、人間には聞こえないわずかな音でも聞き取る力があります。
周波数の低い音は人間と猫でそれほど差はありませんが、高い周波数に関しては60,000Hz(ヘルツ)を超える音でも聞き取れると考えられています。人間の可聴領域が20~20,000Hzですから、猫の聴覚がいかに優れているかがよくわかります。
猫が声を出さずに鳴いているように見える「サイレントニャー」も、人間には聞き取れないほどの高周波な鳴き声。猫にはしっかり聞こえています。
また、帰宅すると猫が玄関で待っていた!という経験はありませんか? 足音や車の音など、わずかな音で飼い主の帰宅を察知しているのです。
周波数の低い音は人間と猫でそれほど差はありませんが、高い周波数に関しては60,000Hz(ヘルツ)を超える音でも聞き取れると考えられています。人間の可聴領域が20~20,000Hzですから、猫の聴覚がいかに優れているかがよくわかります。
猫が声を出さずに鳴いているように見える「サイレントニャー」も、人間には聞き取れないほどの高周波な鳴き声。猫にはしっかり聞こえています。
また、帰宅すると猫が玄関で待っていた!という経験はありませんか? 足音や車の音など、わずかな音で飼い主の帰宅を察知しているのです。
猫の耳がいい理由
猫は目があまりよくありません。視力は0.2ぐらいしかないといわれています。そのため、音を頼りに狩りができるように聴力が発達したと考えられています。
猫の耳は機能性にも優れていて、左右に180度動かすことで音の方向性や距離を判断することができます。
また、猫特有のバランス感覚にも関係しています。耳の内側にある三半規管が発達しているので、高い場所を歩いたり、高い場所から飛び降りても上手に着地したりすることができるのです。
猫の耳は機能性にも優れていて、左右に180度動かすことで音の方向性や距離を判断することができます。
また、猫特有のバランス感覚にも関係しています。耳の内側にある三半規管が発達しているので、高い場所を歩いたり、高い場所から飛び降りても上手に着地したりすることができるのです。
猫をリラックスさせる音楽があるって本当?
音に敏感に反応する猫の特性を活かし、猫のために制作された音楽があります。2017年にイギリスで制作されたCDアルバムで、猫同士がコミュニケーションに使う周波数帯を楽器で表現し、猫が好む音や興味を引く音を分析し、作られたそうです。
また、猫のためのBGMをまとめた動画もあります。「落ち着きがない猫をリラックスさせる」「猫が寄ってくる」など、さまざまなシチュエーションから選ぶことができます。
また、猫のためのBGMをまとめた動画もあります。「落ち着きがない猫をリラックスさせる」「猫が寄ってくる」など、さまざまなシチュエーションから選ぶことができます。
嫌いな音を使ったしつけはできる?

猫は犬よりもしつけがしにくいといわれますが、人間と一緒に暮らすなかで最低限必要なしつけはあるでしょう。また、猫を危険から守るために必要なしつけもあります。そこで役に立つのが嫌いな音を使う方法です。注意点とあわせて紹介します。
嫌いな音を使ったしつけの効果は?
ごみ箱や植木鉢をひっくり返す、入ってほしくない部屋に侵入する、テーブルに上ってしまうなどの問題行動が見られたときに嫌な音を鳴らします。
猫は「その行為をしたら嫌な音が鳴る」と認識し、徐々に問題行動をやめるようになります。
猫は「その行為をしたら嫌な音が鳴る」と認識し、徐々に問題行動をやめるようになります。
音を使うしつけの注意点
飼い主が鳴らしていることに気付かれないようにする
音を鳴らしているのが飼い主だと気付くと、飼い主のことまで嫌いになってしまう可能性も……。嫌いな音を使うときは、猫に見えない場所から音を出すようにしてください。
いたずらをした瞬間にのみ音を出す
時間を置いて音を鳴らしてもまったく効果がありません。猫は、なぜ嫌な音が鳴ったのか理解できないからです。音を鳴らすのは、いたずらをした瞬間だけにしてください。
音によるパニックに要注意!

雷や花火などの大きな音に対して、怖がるだけでなくパニック状態になってしまう可能性もあります。パニックに陥った猫はどのような行動を見せ、飼い主はどのようなことに気を付けるべきなのでしょうか。
脱走、ケガにつながる恐れも
大きな音で恐怖心が高まると、思いもよらない行動をすることがあります。
猫には危険を察知するとその場から逃げる習性があるため、脱走にはとくに注意が必要です。窓を開けたり、網戸を突き破ったりして外に出てしまうことのないように脱走対策は日ごろから万全にしておきましょう。
また、高い場所からの落下や、家具への衝突などによるケガにも注意が必要です。大きな音が予測できる場合は、あらかじめ猫を安心できる場所に誘導してあげてください。
猫には危険を察知するとその場から逃げる習性があるため、脱走にはとくに注意が必要です。窓を開けたり、網戸を突き破ったりして外に出てしまうことのないように脱走対策は日ごろから万全にしておきましょう。
また、高い場所からの落下や、家具への衝突などによるケガにも注意が必要です。大きな音が予測できる場合は、あらかじめ猫を安心できる場所に誘導してあげてください。
多頭飼いならではの連鎖反応
多頭飼いをしている家庭では、パニックの連鎖にも気を付けてください。一匹がパニックを起こすと、ほかの猫も驚いて興奮状態に陥ることがあります。
パニックになった愛猫を落ち着かせるには
大きな音が鳴ったときに、猫が逃げ込める場所を作っておいてください。猫は暗くて狭い場所が好きなので、普段使っているケージやクレートにタオルなどをかけてあげると安心できるでしょう。
また、優しく声をかけるのはいいですが、抱っこしたり触ったりするのは控えてください。猫が「いつもと違う!」と感じないように、平常心を心がけてください。
音への恐怖心が強すぎて嘔吐や過呼吸など体調に異変が起きた場合は、すぐに動物病院に相談しましょう。
また、優しく声をかけるのはいいですが、抱っこしたり触ったりするのは控えてください。猫が「いつもと違う!」と感じないように、平常心を心がけてください。
音への恐怖心が強すぎて嘔吐や過呼吸など体調に異変が起きた場合は、すぐに動物病院に相談しましょう。
まとめ

聴覚が発達している猫は、私たちの想像以上に音に敏感に反応していることがわかります。愛猫が穏やかな気持ちで過ごすためにも、できるだけ好きな音を聞かせてあげたいものですよね。ぜひ、猫とのコミュニケーションに役立ててみてください。嫌いな音をしつけに使う場合は、必要以上にストレスがかからないように気を付けておこないましょう。