純血種とは

ベッドに集まっているブラウン系の子猫
純血種の猫とは、同じ猫種の両親から生まれた子猫を指します。性格や体格、顔つき、毛質など、両親の特徴を受け継ぐため、成猫になったときの姿を予想することができるのが特徴の一つです。

その猫種の特徴を知っておくことは、飼育のうえでさまざまなメリットがあります。
被毛のケア方法や必要な運動量、性格の傾向などを事前に把握できるため、適切な飼育計画を立て、愛猫に合った環境を用意することができます。

また、猫種によってかかりやすい病気も異なります。純血種であれば、これらの情報を事前に知ることができるため、日々の健康管理に役立ち、愛猫の健康寿命を延ばすことにもつながるでしょう。

純血種を迎える前に知っておきたいこと

純血種の猫種のなかには、血統を守るための交配が繰り返された結果、特定の遺伝病を発症するリスクが高まってしまったケースがあります。
遺伝病は、突然変異を起こした遺伝子や異常な染色体が、親から子へと受け継がれることで引き起こされる病気です。生涯発症しないこともあれば、命に関わる重篤な症状を引き起こすこともあります。

しかし、遺伝病のリスクは、親猫の遺伝子検査によって回避することが可能です。とくに、特定の遺伝病の発症リスクが高い猫種を迎え入れる際には、親猫の遺伝子検査の結果を確認することが重要です。

ブリーダーから子猫を迎える場合、遺伝子検査の結果は『みんなの子猫ブリーダー』のようなブリーダー紹介サイトや、サイトを経由してのブリーダーへの問い合わせで確認することができます。
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雑種やミックスの猫との違い

ブルー系のスコティッシュフォールドの子猫
ペットショップやブリーダーから迎える場合は、純血種であることが一般的です。一方、保護猫の場合は、雑種であることが多いでしょう。
雑種やミックスの猫は、それぞれ純血種とは異なる特徴や魅力をもっています。

雑種猫とは

両親の猫種が不明な場合、その子猫は雑種と呼ばれます。雑種は多様な血統を受け継いでいるため、見た目も性格も実にさまざまです。
子猫が成長するにつれて、その姿がどのように変化していくのか、どんな成猫になるのかを想像しながら見守る楽しみは、雑種猫ならではの醍醐味といえるでしょう。

「雑種は丈夫である」ということがよくいわれますが、特定の猫種や近い血筋で交配がおこなわれていなければ、遺伝的な疾患や特定の猫種特有の病気にかかりにくく、丈夫である可能性があるでしょう。一方、保護猫の場合は、保護されるまでの生活によっては、近親で繁殖してしまっているケースもあるかもしれません。

ミックスの猫とは

ミックスの猫は、異なる猫種を意図的に交配させて生まれた猫のことです。たとえば、アメリカンショートヘアとラグドールのミックス猫、ペルシャとメインクーンのミックス猫などがいます。

親猫となる、それぞれの猫種の特徴を受け継ぐため、親の猫種について知っておくことで、成長後の飼育に必要な情報を把握できます。
ミックス猫の見た目や特徴は、父猫寄りになったり母猫寄りになったりとさまざまです。

ただし、親猫がもつ遺伝病を受け継ぐ可能性も考えられます。遺伝子検査を実施しているブリーダーから迎えることで、そのリスクを軽減できるでしょう。

『みんなの子猫ブリーダー』でミックス猫を検索する

純血種を育てる理由

ブリーダーに抱っこされている子猫
純血種を育てるブリーダーは、その猫種特有の見た目だけでなく、気質や性格、健康状態など、さまざまな側面を考慮して交配をおこないます。

見た目のかわいらしさだけを追い求めた無理な繁殖は、体が小さすぎたり、抵抗力が弱かったりと、健康上の問題を抱えた子猫を生み出す可能性があります。ブリーダーは、その猫種が持つ本来の魅力と血統を守るため、徹底した血統管理をおこない、心身ともに健康な純血種の子猫を育てているのです。

猫の血統書とは?

毛色が異なる3頭のメインクーンの子猫
血統証明書(血統書)とは、純血種の猫であることを証明する書類です。たとえるなら、人間でいう「戸籍謄本」のようなものです。
血統書は、両親ともに同じ純血種で、かつ血統登録されている猫から生まれた子猫にのみ発行されます。両親のどちらかが血統登録されていない場合や雑種の場合、血統書は発行されません。

世界最大の血統登録機関であるTICA(The International Cat Association)やCFA(Cat Fanciers' Association)を筆頭に、数多くの団体が猫の血統書を発行しています。大規模団体に所属する支部やクラブが世界中に存在し、犬の血統書発行団体と比べるとその数は非常に多いです。
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ブリーダーの役割と責任

ブリーダーに抱っこされているアメリカンショートヘアの子猫
ブリーダーは、猫を繁殖・飼育する専門家です。遺伝学や繁殖学、猫の行動学に関する深い知識と経験を持ち、遺伝的なリスクを最小限に抑え、健康で性格のよい子猫を育てることに尽力しています。

ブリーダーから直接子猫を迎える場合、猫の健康や性格について詳しく知ることができほか、飼育に関するアドバイスをもらえたり、気になることを質問したりと、不安や疑問を解消したうえでお迎えすることができます。

また、お迎え後も飼育に関する相談にのってくれるブリーダーも多く、はじめて猫を飼う方でも安心してお迎えできるでしょう。
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理想のブリーダーや子猫を見つける方法

理想のブリーダーと子猫を見つけるには、ブリーダー紹介サイトの利用がおすすめです。全国各地のブリーダーが登録しており、猫種や地域などの条件で絞り込んで検索できます。

気になる子猫を見つけたら、ブリーダーに猫舎見学を申し込み、実際に足を運んでみましょう。
『みんなの子猫ブリーダー』では、自宅から遠い猫舎にいる子猫でも、近くのペット関連施設で迎えられるサービスもあります。それぞれの事情に合った方法で子猫をお迎えすることができます。
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猫舎見学とは

猫舎見学は、子猫を家族に迎える前の大切なステップです。子猫の姿や飼育環境を自分の目で見て、ブリーダーから直接話を聞くことで、子猫の性格や飼育上の注意点などを把握し、安心して子猫を迎え入れる準備ができます。

猫舎によって見学できる範囲は異なりますので、事前にブリーダーに確認しておきましょう。見学の際には、子猫の健康状態や性格について質問したり、親猫や兄弟猫の様子を観察したりすることで、子猫との生活を具体的にイメージすることができます。
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まとめ

ブリーダーのそばにいる5頭のロシアンブルーの子猫
飼い主と猫がお互いに幸せに暮らすためには、相性のよい猫を選ぶことが重要です。純血種は、成猫になったときの体格や性格を予測しやすいため、自分のライフスタイルや希望に合う猫種を選びやすくなります。
純血種の子猫を家族に迎える際は、ブリーダーから直接お迎えするのがおすすめ。猫種に精通したブリーダーから話を聞くことで、子猫の性格や飼育上の注意点などを詳しく知ることができ、安心して新しい家族を迎える準備ができるでしょう。
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