猫が懐かない理由は?

どうしても猫が懐かない場合は、無意識に猫に嫌われる行動をとっている可能性があります。下記で紹介する内容に心当たりがあった方は、要注意です。
大きな声を出している
猫は人間よりもずっと聴覚が優れた生き物です。音を敏感に拾う聴力を持っているため、大きな声は耳障りに聞こえてしまいます。
また、男性的な低い声は、猫にとって唸り声のように聞こえ、「威嚇されている」=「敵だ!」と勘違いすることがあります。
また、男性的な低い声は、猫にとって唸り声のように聞こえ、「威嚇されている」=「敵だ!」と勘違いすることがあります。
動作が荒々しい
バタンバタンとドアの開け閉めを乱暴にする、足音が大きい、落ち着きなく動き回っているといった動作は、猫に嫌がられる原因の一つです。
また大声を上げてオーバーリアクション気味で猫に接する、急に飛びかかるようにするなどといった荒々しい動きは、猫に威圧感を与えかねません。そういった動作に恐怖を感じてしまう猫もいます。
また大声を上げてオーバーリアクション気味で猫に接する、急に飛びかかるようにするなどといった荒々しい動きは、猫に威圧感を与えかねません。そういった動作に恐怖を感じてしまう猫もいます。
距離感が近すぎる
猫が慣れていない段階でパーソナルスペースに踏み込むことも、嫌われる理由の一つです。
猫は、近い順から「個人的距離」「社会的距離」「臨界距離」「逃走距離」の距離感を持っています。
まだ慣れていない猫と接するときは、むやみにプライベート空間に立ち入らないようにしましょう。
猫は、近い順から「個人的距離」「社会的距離」「臨界距離」「逃走距離」の距離感を持っています。
- 個人的距離…仲のよい猫や、心を許した飼い主のみ入ることが許される距離
- 社会的距離…同居猫や顔見知りの猫や人であれば、立ち入ることを許される距離
- 臨界距離…見知らぬ猫や人は、立ち入ることができない距離
- 逃走距離は、知らない猫や人と出会ったときに逃げ出してしまう距離
まだ慣れていない猫と接するときは、むやみにプライベート空間に立ち入らないようにしましょう。
苦手な匂いがする
猫は人間以上に鼻がきく生き物。人間にとってはちょうどよいと感じる香りが、猫を苦しめていることもあります。不快な匂いがするものに、わざわざ近寄る猫はいません。香水の匂いを嫌がる猫も多いです。
猫と接するときは香水をつけない、香りの強い柔軟剤はやめるなど、匂いに対しての配慮もお忘れなく。
猫と接するときは香水をつけない、香りの強い柔軟剤はやめるなど、匂いに対しての配慮もお忘れなく。
こんな匂いには注意
- レモン、シトラスといった柑橘系の匂い
- 香水の匂い
- 強い柔軟剤の匂い
- タバコの臭い
じっと目をみつめている
目と目でみつめ合って仲を深める……というのは人間同士の話。猫の世界では、互いの目をじーっとみつめることは、喧嘩をはじめるサインなのです。
大きく目を見開いて、真正面からみつめるのは特にNG。そんなつもりはなくとも、明確な威嚇として猫に伝わってしまいます。
大きく目を見開いて、真正面からみつめるのは特にNG。そんなつもりはなくとも、明確な威嚇として猫に伝わってしまいます。
猫に懐いてもらうためのコツ

猫に懐いてもらうためには、下記のような行動を意識しましょう。
無関心を装う
「しつこくかまいすぎ」や「距離なし」は猫に嫌われる行動。逆に「あなたになんか興味ないよ」と無関心を装うほうが、早く距離を縮めることができます。
静かにしたいときにそっとしておいてくれる人、パーソナルスペースを理解してくれる人、自分のペースを尊重してくれる人は、猫にとっても一緒にいてリラックスできる、信頼できる存在になるのです。
静かにしたいときにそっとしておいてくれる人、パーソナルスペースを理解してくれる人、自分のペースを尊重してくれる人は、猫にとっても一緒にいてリラックスできる、信頼できる存在になるのです。
優しく高めの声を意識する
猫と接するときは、女性のように優しく、やや高めのトーンでしゃべることを意識しましょう。声を大きく張るのではなく、ゆっくり、ささやくように話すのがベストです。
先にも説明したとおり、大きい声や低い声は猫に威圧感、恐怖感を与えることがあります。
小さな子どもに語り掛けるような口調で、優しく声を出してみてください。
先にも説明したとおり、大きい声や低い声は猫に威圧感、恐怖感を与えることがあります。
小さな子どもに語り掛けるような口調で、優しく声を出してみてください。
近付くときは視線をそらしながらゆっくりと
正面からじっと目をみつめて近付くのは、「攻撃するぞ!」という威嚇の合図です。また、性急な動作やオーバーリアクションは猫を驚かせてしまいます。
猫を安心させたいのであれば、目線を合わせずに、ゆっくりと近寄るのが正解です。
猫が逃げ出したり嫌がったりしなければ、そのまま喉や首回りなど、喜ぶところを優しくなでてあげましょう。
猫を安心させたいのであれば、目線を合わせずに、ゆっくりと近寄るのが正解です。
猫が逃げ出したり嫌がったりしなければ、そのまま喉や首回りなど、喜ぶところを優しくなでてあげましょう。
ごはんやおやつで距離を縮める
普段はクールな猫も、空腹時に出てくるごはんや、大好きなおやつの魔力には抗えないものです。
大好物でご機嫌をとってあげれば、食いしん坊な猫との距離感はグッと縮まることでしょう。
ただ、おやつの食べすぎは肥満のもとです。あげる分量を決めて、その範囲のなかで与えるようにしてくださいね。
大好物でご機嫌をとってあげれば、食いしん坊な猫との距離感はグッと縮まることでしょう。
ただ、おやつの食べすぎは肥満のもとです。あげる分量を決めて、その範囲のなかで与えるようにしてくださいね。
猫が懐いたときのサイン・嫌がっているときのサイン
猫に懐いてもらうためのコツを覚えたら、実際に猫と触れ合ってみましょう。以下のような行動やしぐさが見られたら、猫が懐いているor嫌がっているサインです。
猫が懐いている人にするしぐさ

まばたきを返してくれる
猫と目が合ったとき、ゆっくりとまばたきをしてみましょう。猫からもまばたきを返してくれたら、それは猫から信頼されている証拠です。
猫はもともとまばたきが少ない動物ですが、ゆっくりまばたきをすることで愛情表現をします。
猫はもともとまばたきが少ない動物ですが、ゆっくりまばたきをすることで愛情表現をします。
ゴロゴロと喉を鳴らす
猫特有のゴロゴロ音にも、愛情が表れています。撫でたときやすり寄ってきたときに喉を鳴らしていれば、それは懐いているサインです。
体をふみふみしてくる
前足を使ってふみふみするのは、母猫からお乳をもらうときのしぐさの名残です。まるで自分のお母さんに接するかのようなしぐさは、あなたに心を許している表れです。
おなかを見せる
おへそを天に向ける「ヘソ天ポーズ」を見せてくれるのは、すっかり心を許しているときです。猫にとって腹部は急所。目の前でヘソ天をしてくれたら、弱い部分をさらけ出しても大丈夫な存在として認められています。
仰向けになったまま、体をくねらせてすり寄ってくるしぐさが見られることもありますよ。
仰向けになったまま、体をくねらせてすり寄ってくるしぐさが見られることもありますよ。
獲物を“プレゼント”してくれる
ぬいぐるみや猫じゃらしのおもちゃはもちろん、時には室内に現われた虫などの “プレゼント”を咥え、得意げに見せてくることがあります。
物によっては思わずぎょっとしてしまう行動ですが、これも愛情表現のひとつです。
物によっては思わずぎょっとしてしまう行動ですが、これも愛情表現のひとつです。
猫が嫌がっているときのしぐさ

しっぽを激しく振る
バタバタと大きく左右にしっぽを振るしぐさは、イライラや不機嫌な気持ちの表れです。無理に構うと怒った猫に噛みつかれてしまうこともあります。
唸る、威嚇する
シャーという声や唸り声を上げる、背中を丸める、背中の毛を逆立てる、瞳孔を開いて睨みつける……、そんなしぐさは威嚇のサイン。猫の嫌がることをやめて、落ち着くまでしばらくそっとしておきましょう。
イカ耳
猫の耳が横や上を向いてピンと張り、上から見るとイカのような形に見える状態です。
耳をピンとすることで周囲の情報を集めようとするしぐさですが、警戒心や不安、怒りや恐怖を感じたときもイカ耳になっていることがあります。
耳をピンとすることで周囲の情報を集めようとするしぐさですが、警戒心や不安、怒りや恐怖を感じたときもイカ耳になっていることがあります。
人に懐きやすい猫種
猫は犬ほどフレンドリーではないと思われがちですが、種類によっては人懐っこい猫も存在します。以下では代表的な人懐っこい猫を紹介します。
スコティッシュフォールド

イギリスのスコットランド生まれのスコティッシュフォールド。独特の折れた耳がチャーミングで、長毛タイプと短毛タイプに分かれ毛色のバリエーションも豊富です。人やほかの猫に対しても友好的で、飼いやすい猫です。
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アメリカンショートヘア―

アメリカ原産の短毛種であるアメリカンショートヘア。性格はとても人懐っこく甘えん坊です。手に入れやすさやお手入れのしやすさで、飼い猫として人気が高い品種です。
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ラグドール

ペルシャの血を引くアメリカ生まれのラグドール。その名前には「ぬいぐるみ」の意味があり、人に抱っこされてもおとなしくしています。
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ノルウェージャンフォレストキャット

ふさふさと豊かな被毛が見事なノルウェージャンフォレストキャット。とても体の大きい猫ですが、性格はとても穏やかで攻撃性も低く、飼い主にもよく懐きます。
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マンチカン

イギリス生まれのマンチカンは、ダックスフンドのような短い手足がチャーミングな小型猫です。小さな体に似合わずパワフルで、人と遊ぶことも大好きです。
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まとめ

「こんなにも好きなのに、猫が懐いててくれない……」と悩む人には、必ず理由があるのです。
ただし、猫によって愛情表現の程度はさまざま。懐いていないのではなく、ちょっとわかりにくい方法で愛情表現をしていたということもあります。
まずは愛猫の様子を観察し、見直しが必要な部分があれば、この記事を参考に猫との接し方を改善してみてはいかがでしょうか
ただし、猫によって愛情表現の程度はさまざま。懐いていないのではなく、ちょっとわかりにくい方法で愛情表現をしていたということもあります。
まずは愛猫の様子を観察し、見直しが必要な部分があれば、この記事を参考に猫との接し方を改善してみてはいかがでしょうか