マンチカンの交配について

日付:2023.06.12 カテゴリ:猫の豆知識

最近マンチカンの短足同士の交配は奇形が産まれるので禁止や致死遺伝子の為、短足遺伝子がホモになると短命であるという記事を見かけます。
実際マンチカンを初めて公認猫種として公認したTICAのHPを確認しましたが、短足同士の交配は禁止しておらず、短足は奇形の恐れがあり、これが問題無いと判断するまで10年以上の研究がなされ公認されたと記載されております。
又TICAでは足長マンチカンには正式な血統書は発行されず(長い/短いは自己申告ですが)繁殖用のマンチカンとして登録になります。これは遺伝子プールを広げる為のドメスティックキャット(雑種猫)と同じ扱いになります。

何故日本では短足同士は交配すべきで無いと言われているのでしょうか？

上記の通り短足遺伝子がホモになると致死遺伝子になるのは正解です。ただし産まれてから短命ではなく、お腹の中で死亡もしくは死産として産まれてくると報告されています。
その為現存するマンチカン短足は全てヘテロの遺伝子となります。

生存する子は全てヘテロの為おかしな子が産まれて来るはずは無いのですが、何故ネット記事のようになるかというと、足の奇形や背骨の奇形に起因します。
本来猫の足は真っ直ぐ正面を向いてなければなりません(ノルウェージャンフォレストキャットのみ曲がっていても可)し真っ直ぐで無いといけません。
本来のマンチカンは子猫のうちは中足程度で前足のみ少し短いですが、国内では短ければ短いほど良いという間違った認識で極端に短い子を良しとする傾向があります。その為極端に短い子は足が外向きに湾曲していたり、短く見えるよう胸浅(漏斗胸)などの骨の変形が多く見られます。これは短足とは別の明らか骨の奇形です。この奇形同士を交配すればより奇形が進んだおかしな子が産まれ結果短命になってしまうのです。
マンチカンをお買い求める際は、足の曲がりが少なく、胸浅や背骨の変形など良く注意してご購入を検討ください。