
猫種によっては認められていない、色や柄が有ります。
例えば、ロシアンブルーの毛色は、ブルーの単色と決められています。
それに、眼色はグリーンと定められています。
ロシアンブルーは、第二次世界大戦時絶滅の危機に瀕しました。
戦後、美しいロシアンブルーの復活にイギリスの愛猫家が立ち上がり、
サイアミーズ(シャム)などを掛けわせ、現在のロシアンブルーとしてよみがえりました。
今のロシアンブルーは、この様にシャム猫などの血液で再構築されていますので、
悲しいかな、先祖がえりで稀にシャム猫の様なポイントカラーが生まれます。
ロシアンブルーのブリーダーは、このポイントカラーが生まれない様に、繁殖ラインから外して、
ロシアンブルー本来のブルーの単色を作出しているのです。
稀に、このブルーポイントの子猫が生まれると、希少種とか言って高価で市場に出る事が有りますが、
それは全くの間違いです。(ブルーポイントは目の色もブルーです)
本来、生まれるべきでない色でロシアンブルーとしての価値は有りません。
しかし、生き物として、猫として生まれてきているのですから、幸せに成る権利も有りますし、
家猫として可愛がられる事は素晴らしい事です。
そこで、この仔達ミスカラーの猫ちゃんの、取り扱いはどうなるのでしょうか?
キャットクラブ(血統管理団体)によって多少違いが有りますが、
ミスカラーの血統書の取り扱いとしまして、
AOC(Any Other Color)/エニ―アザーカラー 若しくは
AOV(Any Other Variety)/エニーアザーバラエティと記し、色を書き入れます。
又は全く血統書の発行をしない組織も有ります。
ある団体では、何の躊躇なく堂々とブルーポイントと記している所もあるようです。
(この様な団体は猫種標準も無いのでしょう、血統書は売るがためのツールと考えているのでしょう)
エニーアザカラーとかエニーアザバラエティーとはどう言う事かと言いますと
認められていない色や柄等が生まれました、でも非公認の色柄です。
しかし、両親は間違いなくその猫種に間違いないという事で、認められていない、
色柄でAny Other(その他の)と言う意味でこの様な記号で表します。
この様な記号が色や柄の項目に付いていれば、
出来うる限り繁殖には使わない様にしなければ成りません。
ブリーダーとしては、その子の先祖を知り、生まれない様に努力して欲しいものですね。
中には、珍しく高価と勘違いしてあえてブルーポイントの親で繁殖をしておられる方も居られる様ですが、
ブリーダーと名乗るのであれば、絶対に止めて頂きたい行為です。
悪い言葉ですが、パピーミル(子犬・子猫生産工場)と言わざる得ないです。
ロシアンブルーのポイントカラーは、決して希少な猫ではありません。

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アメリカに本部を置くACFA(American Cat Fanciers Association) に籍を置き、30年以上「ロシアンブルー」一筋にブリーディングを行なっております。
ロシアンブルーをこよなく愛し、スタンダードを理解し、一人でも多くロシアンブルーのファンシャーが増える事を願って居ります。
ブリーディングにあたっては、衛生面・健康面は言うまでも無く、スタンダードを理解しより上質な世界に通用する「ロシアンブルー」を作出出来る様、日々研鑽しております。
ビロードの様な手触り、輝くプラチナシルバー(ブルー)の光沢、眼色は南の珊瑚礁の海の色の様なエメラルドグリーン。
触れても、眺めても全く飽きない素晴しい家猫です。
鳴き声も殆ど無く、遊びも大好きで素晴しい伴侶と成れる事を確信しております。
私共猫舎では、ブリーダー様へも血液(血統)の流出を逆に推し進めております。
お互い切磋琢磨しなければ、より良い世界に通じるロシアンブルーが作出できないと考えております。
これからも、国内外を問わず、より良い血液(血統)を求めて行く所存です。
又、最近ご縁があり、セルカークレックス、トンキニーズ、ベンガルのブリーディングも手掛ける事に成りました
乱繁殖をされるようなブリーダー様へのお譲りは出来ません。
家猫として、室内飼育が出来ない人にもお譲りは出来かねます。
又、猫アレルギーのお持ちの方、疑いがある方にもお譲りできません。
*お問い合わせに付きましては、ご家族様全員の同意のうえ、
又、猫アレルギーの心配の無い方に限らせて頂きます。
※ご注意ください
最近、PCCと称する血統書発行団体が出来た様ですが、私共所属の「ポラリス キャット クラブ(PCC)」とは、アルファベットの頭文字は同じですが、何ら関係がありません。私共の「ポラリス キャット クラブ」は発足から30年以上経ち、アメリカの正式名称:American Cat Fanciers Association Inc. (ACFA)の公認組織です。
お間違えに成らない様御注意ください。(ACFAは1955年に創設された歴史ある協会です)
又、子猫によりCFAナンバー、TICAナンバー及び血統書取得も可能です。