又、遺伝子検査はしていますか?と、聞かれます。
遺伝性疾患は無いのが良いに決まってます。
可愛い猫ちゃんが、お家にやってきました、それが数年後に遺伝性疾患が見つかりました。
飼い主様は、獣医に宣告されたときは、可成りショックでしょうね。
しかし、宣告した獣医も遺伝性疾患だと結論付ける根拠を提示することが出来るでしょうか?
遺伝子疾患には、大きく分けて3種類に分類されます。
染色体異常症、単一遺伝子疾患、多因子遺伝の3種類に分類されます。
それほど多く遺伝性疾患は発症するのでしょうか?
猫種・犬種によっては、少々高い確率で発症する病もあります。
DNA検査が発達した昨今、検査も簡単にできます。
それをセールストークの一つとして、大手チェーン店の様なペットショップが火付け役の様な感じがします。
これで、顧客への安心感を与えて有利に商談を進めるだけかも知れません。
しかし、遺伝子病に限らず、リケッチャーや原虫症もありますし、産まれながら胃腸の弱い子等も聴診で分からない心臓の異常や、肝臓、腎臓の疾患がある子も居るでしょう。
長年、同じ猫種をブリーディングしていましたら、遺伝性疾患は経験上分かるのではないでしょうか?
私共も、ロシアンブルーに関しては30年ほど携わっております。

私共で飼養した子、そしてお付き合いのあるオーナー様の所で、ここ30年来遺伝性疾患は今だ、見つかった事はありません。
又、ロシアンブルーは遺伝性疾患の極めて少ない猫種と言われ、数年前までは遺伝性疾患のNDA検査は対象外とされていました。
昨日今日、新しい猫種を仕入れられ繁殖に加えられた所は、親猫の情報も無いでしょうから、遺伝性疾患のDNA検査もした方が良いでしょう。
それといかにスタンダード(猫種標準)に忠実か、血統書だけでこの子はこの種というのも少し違うようにも思います。
現場で毎日毎日猫と接し長年の血液構成と経験で遺伝性疾患が出ないという事は、遺伝性疾患の発症が無いと結論付けても何ら不思議は無いと思うのですが(科学的根拠はありません)
人間にも遺伝性疾患があります。
結婚する時、相手方に遺伝性疾患がありますか?検査はされてますか?と聞くでしょうか?

それをセールストークの一つの武器に使うのは、なんだか不思議な感じがしてなりません。
新しくご家族に加えられる方には、安心の一つかも知れませんが。
本来は、性格も良く、疾患(遺伝子疾患も含め)も無く、グレードの高い個体を、供給するのが、
ブリーダーの役目・使命と思います。
遺伝子異常の子が居れば自然に淘汰され、正常な子が残るはずです。
又、メンデルの法則に則った繁殖をすれば回避できるでしょう。
たまたま、遺伝子異常の子が心無い繁殖者の手に渡り、ペットブームに乗じ、お金の為だけに繁殖し、平成の時代令和の時代に増えたかもしれません。
大変憂う事です。